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木の茶の間 輪-rin- ふたたび

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春日若宮おん祭 初宮詣

春日若宮おん祭←まずはこちらに目を通すべし。
若宮様の一日の中のルートマップもご参照下さい。

奈良女子大正門斜め向かいの鍋屋町に春日大社の末社があります。
初宮神社。
ここでおん祭の神事の一つである「初宮詣」(田楽座一行による芸能奉納)が
12月17日午前10時から行われました。

この日、正午からはメイン神事の一つである「お渡り式」
多数の観客でにぎわう、春日大社参道とは
全く雰囲気が違う、きたまちでのお祭りです。
早朝からの雨もあがり、おだやかな休日の朝のひとこまです。

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初宮神社前に集うひとびと。
普段は女子大生や付近住民が行きかうのみ。
ちなみに「古書喫茶ちちろ」はここから徒歩1分。

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パン屋「ポポロ」前に神様達出現!
いえいえ田楽座ご一行であらせられます。
構成は赤5名緑1名。



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ご一行様のっそり歩いてこられます。

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境内の中へ。
普段は門扉が閉まっており、立ち入ることは出来ません。

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ワレワレも誘われて中へと。
「あ、どうぞ皆さんも中へ入ってご覧下さいよ」と田楽座の方に声をかけてもらったのです。
それにしても装束の鮮やかなこと。
頭には綾藺笠(あやいがさ)。

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まずは細木(ささら)。
笛と太鼓をバックにざくざくという音が響きます。
この時点でまだ笠装着に苦労している若者がいるのは、ご愛嬌‥。

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刀玉(かたなだま)
まるでドライバーのようなものを両手で平行に掲げて前進。
地下水脈を探っているのか?という感じです。
実はこのお二人ちらちら互いを見やりながら、おそるおそる演じてらっしゃいます。
「こ、これでええんか‥?」
「え、それはちゃうんちゃう~?」
地下水脈は見えねども、お二人の心の声は見物人にまる聞こえ。
さすが神域、ミラクルです。

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高足(こうそく)
昔はやったホッピングという遊び道具のようなものを使うところ。
片足をちょこんと乗せる所作をされます。
さて、この高足が「田楽」の串に見立てられている訳ですね。

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緑の人は座布団もってスタンバイ。
この唯一緑装束の人、中川家(関西若手漫才師)の弟にちょっぴり似ています。
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刀玉をジャグリング。
上手く出来ると座布団が増える‥ことはありませんでした。
ご本殿より社務所の方が大きいお宮さんなんですね、ここは。
平日昼間には着付け教室などされてます。
ああ、大阪の勤めなんぞ早く卒業して、ここでお稽古事にいそしみたいもんです。
それと、奥に見えるベストポジションから激写されてる方々は、春日大社の公式フォトグラファーです。

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この時太鼓は勤めを終えられて、休憩中。
(あ~写真が横)

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終わってやれやれのご一行。
ご苦労さまです。
所作に関しては探り探り‥という感じでしたが、
朗々とした歌などはさすが!と感じいりました。

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裏の土塀。
その奥は女子大生向けのワンルームマンションか?
普段は神社に入れないので、土塀がくずれていても、一応安全なはず‥。

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横の家。
あ、古道具屋さんか‥。

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田楽座と見物人の撮影タイム。
装束姿が大人気!

今年、訪れた、氷室神社の例大祭での雅楽奉納もそうでした。
ものすごく、神秘的で幻想的なのに、距離感が近いのです。
珍しいものなのに、親近感にあふれ、とても楽しいものでした。
(去年観た奈良豆比古神社の翁舞は習熟度が高かったです‥)
そんなところまで含めて、「芸能の起源」という感じを受けました。

実は「お渡り式」はテレビ画面でしかまだ見たことがありません。
来年はもっともっとおん祭を楽しみたいです。
実は今年も夜中に執り行われる「遷幸の儀」に行くはずでしたが、
眠気に負けてしまいました‥。

おん祭で古都奈良の冬が訪れ、
お水取りで春がやって来るのです。
by kinochanoma | 2006-12-19 00:54 | 北町
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